歩くの大好き!

 ヒアルロン酸が枯れるまで

--.--.--[--] スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2007.05.10[木] 夜は短し歩けよ乙女

酒瓶というのは真に絶妙な大きさでありまして、日本酒なら一升(1.8リットル)、ウィスキー約0.7リットル。この2種類は二人で一本。ワインは0.75リットル。これは一人で一~二本が一晩に飲む適量であります。
わたくしの父親は若い時は呑兵衛でありましたし、わたくしの育ちました博多では、飲めない奴というのは、一種無礼な奴と判断されましたので、正気を失うまで飲むということは自然なことでした。
ところが、時代も変わったのでしょうか、東京という場所柄でしょうか、酒が飲めないという、わたくしに言わせれば一種の片輪でも大手を振って歩ける世の中になりまして、酒瓶を空にするという行為が阿呆のようにさえ見られるようになりました。
行きつけの焼鳥屋のばばあなど五合以上飲もうとすると、「飲み過ぎ」「もう止めなさい」と怖い顔で注意するのです。
酒を売る立場をわきまえない発言をするから参ったものです。
つい先だっても、あるお嬢さんから、「お酒を飲み過ぎです!いい歳なんだし、あまりお酒を飲み過ぎると、手術などをやんなきゃいけない時に麻酔が効かなくなりますよ。」などと年寄りのようにたしなめられました。
内心、麻酔をかけなきゃいけないような場面では、あらかじめ酩酊するまで飲んでやるから大丈夫!などとうそぶきながらも、老いては子に従えの言葉もありますし、減らすべきなのかと少々思案していたところでありました。


さて、わたくしは、鞄の中にだいたい2冊の本を忍ばせておりまして、一つは写真が多いような見てて楽しい本。もう一つは、マーケティングやウェブや世の中の道理の本で、少しは利口になりたいという思いから読んでおります。
先日、手持ちの本を読み終えたので、最寄りの書店に立ち寄り、平積みの本たちを眺めておりましたところ、「久々に物語りでも読んでみるか?」と思い立ち、手にしたのが『夜は短し歩けよ乙女』というハードカバーでした。
森見登美彦という作家も初めてで、全く先入観なく読み始めたのですが、これがこれが、痛快な物語でありまして、主人公の黒髪の乙女の生き生きした振る舞いに惚れ惚れしました。

この黒髪の乙女は酒が滅法強いのです。

私は太平洋の海水がラムであればよいのにと思うぐらいラムを愛しております。
もちろんラム酒をそのまま一壜、朝の牛乳を飲むように腰に手をあてて飲み干してもよいのですが、そういうささやかな夢は心の宝石箱へしまっておくのが慎みというもの。美しく調和のある人生とは、そうした何気ない慎ましさを抜かしては成り立たぬものであろうと思われます。


これを読んで、一瞬でも酒量を減らそうかなどと考えた己を恥じました。



仕事がことのほか早く終わってしまったので、さてどうしたものか?早めに家に帰ろうか?と窓から青々とした空を眺めていたところ、今晩は山口から来ている大学時代の友人(女性)と逢う約束をしていたことを思い出したのです。
あららら、寝間着に毛が生えたような服しか着ていないし、今日は髭も剃っていないと顎を撫でてはみたものの後の祭り。
逢う場所も決めて連絡しなくてはいけないことを思い出し、はてさて、どうしたものか?と思案したところ、この『夜は短し歩けよ乙女』に出てくる、デンキブランを真似て作ったという偽電気ブランの話を思い出し、久々にデンキブランを飲みに行くか。と決め、デンキブランは新宿でも飲める店を知っているものの、やはり本場で飲むべきだろうと「浅草駅で19時に」とメールを打ったのでした。

さて、予定はできたものの、まだ4時間ばかり間がある。
いつものように Google map を眺めて、浅草方面に行けるとこまで歩いてみるか?と思ったものの、一番の近道である大久保通りは何度も歩いておりつまらぬ。
遠回りになるものの早稲田通りを歩くことに決め外に出ました。

「それにしても君はよく飲むねぇ。そんなペースで大丈夫なのか?」
「のんびり飲んでいたら醒めてしまいます」


小滝橋通りは毎日のように歩いている道なれど、小滝橋という橋を見たことがない。正確には気がつかず通過したことはある。要は意識したことがなかったのですが、今回ついに見つけました。(気づきました)
実際に見てみると、わざわざ通りの名前に使われるような橋なのかしら?と拍子抜けしてしまいましたが、これはこれでまた一つ話題ができました。
小滝橋

早稲田通りを歩きながら、よくよく考えると、数日前のゴールデンウィークに、バカボンのパパが通ったバカ田大学を探す中で、早稲田通りを歩いたことを思い出しました。
都の西北早稲田の隣。バカ田~バカ田~ 都の西北早稲田の隣…
早稲田大学をグルリと周り…
はたして、バカ田大学の存在は…

教えてあげないよ。ジャン!
http://www.koredeiinoda.net/b_bakadai.html
早稲田通り

内田さんが赤玉ポートワインを取り上げましたが、空でした。彼は隣の瓶に手を伸ばしましたが、それもまた空でした。私は頬が火照るのを感じましたが、それは酔いのためではなく恥じらいのためでした。
「君これ全部飲んだのかね」内田さんが呆れました。


早稲田大学群を過ぎ、しばらく歩くと神楽坂です。
神楽坂は、フジテレビの「拝啓、父上様」の舞台であり、おのぼりさんたちが殺到していると雑誌で読んでいたのですが、放送終了からしばらく経つというのに、おばさま中心に何組かの Tokyo Walker を見かけました。
手にはプリントアウトした紙を持ち、商売の人を見つけては道を聞いていました。
なにしろ、わたくしにまで道を聞く方がいらっしゃったぐらいです。
神楽坂の地には暗いので、「分からないんですよ」と答えました。
神楽坂
神楽坂
神楽坂を抜けると飯田橋の駅でした。
いいかげん歩き疲れていましたし、EZナビウォークで確認してみると、とても約束の時間までに浅草に着くのは厳しいと分かり、歩くことを中止し、休憩がてらお茶することにしました。
キャナルカフェで、味気のない入れ物に入っているくせに五百円も取りやがるアイス珈琲をすすりながら、水辺の風に吹かれてしばし歩き火照った体を冷やしました。
キャナルカフェ

次から次へと現れるお酒またお酒。
目眩く道程ではありましたが、美味しいお酒が飲めるならたとえ火の中水の中、私は愉快千万でした。
「しかし君は飲むのう。本当に底が知れんね」
社長さんに言われました。「君、いったいどれぐらい飲むの」
私はむんと胸を張ります。「そこにお酒のあるかぎり」


飯田橋駅から浅草駅へ行く方法は、幾通りありまして、都営大江戸線で蔵前に行き、都営浅草線に乗り換える方法、東京メトロ東西線で日本橋に行き、東京メトロ銀座線など何れにせよどこかで乗り換えなくてはいけないのですが、わたくし何のためらいもなく有楽町線に乗ってしまい、また本の続きを読んでしまったものですから、全然気づかないまま、月島まで行ってしまいました。
あわててEZナビウォークで調べてみると、永田町で銀座線に乗り換えられることが分かったので、永田町駅まで戻ったのですが、東京の地下鉄に詳しい方はもうお分かりでしょうが、地下鉄には乗り換えができたとしても乗り換えてはいけない駅がありまして、永田町もその一つなのです。
永田町駅で、有楽町線から銀座線に乗り換えるためには、途中、半蔵門線のホームを通過したりしながら、永遠と歩き、やっとこさ銀座線に辿り着くと、そこは赤坂見附駅なのです。
なんだかよく見る風景だな。などとのんきにキョロキョロして、赤坂見附の名前を見つけた時は、血の気が多いにもかかわらず貧血を起こしそうになりました。

偽電気ブランをお腹に入れながら、私は無性に楽しくてなりませんでした。美味しうございました。幾らでも飲めるのです。
そして、私はこの勝負が永遠におわらなければ良いのにと願ったのですが…


浅草駅には約束の時間には間に合ったのですが、ご商売で来日されたと思われるフィリピン女性に声を掛けられ、道を聞かれたのですが、このご婦人が日本語は全くしゃべれないのです。
つたない英語で説明するものの、どうも英語も理解できないようで、オーバーアクションで道を教えてあげている内に約束の時間を過ぎてしまい遅刻してしまいました。
神谷バー
浅草寺
無事旧友と再会を果たし、さてさて、神谷バーに着いてみると店休日。
なんという不運。
すぐさま、神谷バーには本当の神谷バーがある。という話を思い出しました。
小さな店で、知る人ぞ知る場所にあるというのですが、その場所を知るはずもなく、しばし彷徨えど行き着くはずもなく…
しょうがなく、浅草寺近くのもつ煮込みの店に入ってみると、幸運にもデンキブランが置いてあるではないですか!
小さなグラスに380円は高いなぁ。とは思いましたものの、杯を重ねるうちに値段のことはすっかり忘れてしまいました。

ひょんなきっかけから、隣に座ったインドで商売をされているというスーツ姿のおじさんと、話し始め、インドに行く飛行機運賃が高いとか、ガンジス川は糞をする者と野菜を洗う者とが共存しているなどといった話で盛り上がってしまい、友人との昔話に華が咲くこともなく、夜が更け、散々に酩酊し、同時に散財し、また会う約束をするでもなく、まして体液の交換をするでもなく友人と分かれました。

そして永遠と電車に揺られ、家に無事到着しました。



翌朝、昨日一日持ち歩いた鞄を持ち上げてみると異常に重い。
開けてみるとおみやげでもらったのだろうワインの瓶が入っておりました。
わたくしは、こんな重い鞄を何の疑いもなく永遠と運んだのです。
ワインのラベルを眺めながら、酔いとはいろんな意味で神経を麻痺させる素敵なことですわ。と改めて減酒はしばらく止めておこうと思ったのでした。


Queen - Love of My Life
スポンサーサイト

Comment






(編集・削除用)


管理者にだけ表示を許可

Trackback

http://seimei.blog16.fc2.com/tb.php/886-c53f5e8d

この記事にトラックバック(FC2Blog User)

プロフィール

清明

  • Author:清明
  • プロの歩行者。
    ハイハイをやめてから現在に至るまで歩きっぱなし。
    「本業は何ですか?」と聞かれることが多い。
    答えは時期と気分で異なる。
    貧乏人でもできる“遊んで暮らす”ことを実践中。

ぶつぶつ…

ブログ内検索

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カテゴリー



全記事表示

Copyright © 清明

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。